2011/07/10 　投稿者：たけしま軍団さん 　おすすめレベル：★★★★★

和合澄伽は、もう一人の本谷有希子だ!!

本作品のヒロイン和合澄伽と、本谷有希子の共通点は多い。

石川県出身。妹が一人居る。自意識過剰。
そして、高校卒業と同時に、女優を志して上京した。

しかし、澄伽がいつまでもダラダラと売れない女優を続け、引っ込みがつかなくなっているのに対し、
本谷自身は、わずか一年で女優の道を断念!!裏方に回った。
過剰な自意識は、演技の邪魔にしかならず、役者としての決定的な適正のなさを悟ったのだ。
つまり、和合澄伽は、女優の夢を諦めなかった本谷有希子のアナザーストーリーと言える。

実はこの作品、ワンポイントではあるが、本谷有希子自身も女優として出演している。
夢を諦めなかったもう一人の本谷有希子と、舞台上で対峙するのだ!!

本作品は、夢を諦められない澄伽の人生を、失敗作として笑いモノにしているのではない。

本谷有希子は、
過剰すぎる自意識を抱えながら、生きづらい人生を懸命に生きる澄伽を全身で愛しているのだ。

　2011/07/10 　投稿者：脱水少女さん 　おすすめレベル：★★★★★

【恐怖】【泥沼】【崩壊】

【アットホーム】【団欒】、これらのキーワードを検索してこのDVDに辿り着いたあなた。
そんなあなたは日曜の夕方6時半にテレビをつけて下さい。
きっとテレビ画面には平和な家族風景が広がるはずです。

『腑抜けども悲しみの愛を見せろ』、この物語には痛々しい家族が登場します。
痛いのが苦手でも大丈夫!彼等も私達と同じ人間です。
ただ、自分の気持ちに一途が故、時々行き過ぎてしまうだけなんです。
それそれの一途な想いが絡み合った結末に、きっと清清しさを感じるはず。

本谷演劇の原点にして演劇人生を賭けた代表作!
小説派の人も本谷演劇の笑いには新鮮さを感じるはずです。
まだ見ていない人も、小説しか読んだことがない人も、ぜひご覧下さい。

本谷さんも少しだけ出演していますよ～。本谷ファン必見!

　2011/07/10 　投稿者：サンダーさん 　おすすめレベル：★★★★★

嫁キャラに注目!

映画にハマり、舞台版のDVDがあると知って見たみたのですが、
あっという間の100分でした。

面白かったーーっ!

姉の横暴さ、ねじれた兄弟愛、妹のしたたかさ、全てが1級ですが、
何といっても嫁がツボです。

終始トボけたキャラですが、話の確信をついたりと、彼女なしでは
成立しないお話。

映画で演じていた永作さんも大好きですが、今では吉本奈穂子さん
も同じくらいファンになってます!!

　2011/07/10 　投稿者：歯抜けさん 　おすすめレベル：★★★★★

圧倒的にオモシロイ・・・。

劇団、本谷有希子を知ったのは、『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』というDVD。
演劇をかじりだしたころに、観たんです。このDVDを。
まだ、映画と違って舞台映像を観ることに慣れていなかった私が、素直に思いました。
圧倒的にオモシロイ・・・。
役者さん、一人ひとりキャラが強烈に立っていて、その存在感は文句なく圧巻。

若い才能(しかも、かなりべっぴん)の飛躍。 カッコいいっす!!

　2011/07/10 　投稿者：小鳥さん 　おすすめレベル：★★★★★

私にとっての「劇団、本谷有希子」と『腑抜け…』

もう、超大好きな作品です!

私は、両親ともに東京生まれの東京育ちなので田舎がありません。
子供(といっても未だにですが)の頃に好きだった、横溝正史の世界に憧れていました。

この作品は、まさに女版横溝と言っても過言ではない世界ではないでしょうか。

閉鎖された地方独特の、近隣の住人に関するうわさの広まり方の速さ、そしてその怖さ…。
「井の中の蛙大海を知らず」を地で行く地元美人の愚かさ、よそ者に対する好奇心と冷たさ。
そういったことが見事に描かれています。

実際に、こんなところにお嫁に行くのは嫌だと思います。絶対に嫌です。
でも、この作品を観ながら、その恐ろしさを実感しつつも、まるでテーマパークにいるように
楽しむことができるのです。

実は、この作品は公演を観る事はできなかったのでDVDで観たのですが、すっかりはまってしまい、
小説も購入し、映画も観に行きました。好きな順番は、舞台>小説>映画という感じです。

寒い冬に観ていても、なんだか真夏に田舎に来ているような気分になるほど、すべての描写が現実的であり、
それでいて自分にとっては遠い世界の物語になっています。

私は、この「劇団、本谷有希子」というテーマパークの虜になりました!

　2011/07/10 　投稿者：毎日のように餃子を喰う男さん 　おすすめレベル：★★★★★

すっごい強烈!!

実は、私は最初にサトエリ主演の映画版「腑抜けども・・・」を観て、それで興味を持って、
演劇版を観たのですが、演劇版には演劇版ならではの迫力があって(いい意味で)すごく苦しい気持ちになりました。
映画版では見られなかった「カッパ」のエピソードを語る所なんかが、非常に小劇場演劇的でとても面白かったです。

ところで、映画版で兄嫁を演じていた永作博美さんと、演劇版で兄嫁を演じていた吉本菜穂子さんは、本谷有希子さんの
最新作「幸せ最高ありがとうマジで!」というので共演を果たしたのだとか。
何か、この作品によって、奇妙につながったのでしょうか?
でも、こんなに強烈なパワーを持った演劇ならそういう不思議な事もあり得るのかも。

舞台も是非見に行ってみたいです。

　2011/07/10 　投稿者：いつもどこかだれかとさん 　おすすめレベル：★★★★★

映画もいいけど、舞台もいいよ!

なかなか地元に芝居は来ないので、DVDは嬉しいです。
映画が面白かったので、芝居が元ならと興味を持ちDVDを購入しました。

映画も面白かったけど、芝居も面白かったです!!
永作さんのお嫁さんもよかったけど、吉本さんのお嫁さんはふわぁーっとしてて、
抜けているところがすっごい役に合っていて大笑いしながら観てしまいました。
本谷さんの描く世界に興味が出たので、他の作品も観てみたいと思います。

　2011/07/10 　投稿者：ダーリンは貧乏性さん 　おすすめレベル：★★★★★

本谷有希子のエキス

映画版の「腑抜け～」をサトエリ目当てで見た友人が「こんな話を考えたのは一体どんな人?」と首をかしげていましたので、
こちらのDVDをすすめてみました。観終わった後に感想を聞いたら「何だか舞台版の方が“濃い”気がしたなー。
そしてやっぱり本谷さんがどんな人かは掴めないままだった」とのこと。
その理解できそうで理解しきれない感じが、本谷さんの魅力の一つではないでしょうか。
ちなみに私自身、映画も良かったけどやっぱり舞台の方が“本谷汁”が染み出している気が好きです。
ちなみにちなみに、DVDを最後まで観終わった友人に「実は本谷さん自身もこの舞台に出てたんだよ、気がついた?」と伝えたところ、
慌てて頭から見直してました。DVDならそんな楽しみ方もできるということで。

　2011/07/10 　投稿者：つばきさん 　おすすめレベル：★★★★★

女王降臨!

この作品が、初の本谷有希子さん体験でしたが、とても衝撃的でした。
こんなショッキングで且つ生命力に満ちた生々しい芝居を作る女性がいたとは!
不器用で滑稽で惨めで、それでも人は生きている。ただ純粋に愛されたかった人たちの物語だと思います。
一度観ると虜になること間違いなし!不思議と何度も観たくなる、そんな作品です。