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作品レビュー

第三舞台Vintage Box 2

第三舞台Vintage Box 2

第三舞台の名作が集まった『第三舞台Vintage Box 2』。
ご覧頂いた方から様々な感想を頂きましたが、その中から、レビューとしてお寄せ頂いたものをご紹介します。ぜひご覧下さい!!

※ 『第三舞台Vintage Box 2』DVD他、イーオシバイ作品のレビューを随時募集しております。 レビュー投稿ページよりどしどしお寄せ下さい。

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映像メディアの果たす役割  投稿者:マツザキセイジ


DVD化において、私の一番の楽しみは、オーディオコメンタリーのチャンネルだ。
ファンとしては、舞台裏がどうなっていたとか、メイキングには興味のあるところ。その点でDVDの副音声は、そうした関係者の生の声が聞けるのが、マニアには、たまらなく嬉しい特典のひとつだ。

たいていの場合、オーディオコメンタリーは、その芝居に関わった人達によるトークになるのだが、この「第三舞台VINTAGE BOX2」は、関係者以外のゲストを交えての副音声というのが、通常の副音声と違う点で、非常に興 味深いコメンタリーになっている。
「朝日87」、「デジャヴュ86」、「ハッシャバイ」は、クリエーターと呼ばれる人達をゲストに迎え、それぞれの表現者の作品に関わる姿勢を、第三舞台の作品を通して語っているのが面白い。
「パレード旅団」では、宮台真司をゲストに迎え、社会学、民俗学の視点から作品を語るという、おおよそ裏解説のコーナーとしては、一番距離感のある副音声となったが、作品の根底のテーマを探る上で、いろいろな話が 飛び交い充実した2時間のコメンタリーだった。
特筆すべきは、「ビーヒアナウ」、「鴻上尚史の世界1」のコメンタリーだ。
第三舞台のスタッフ系のゲストで臨んだこの副音声は、あの時代の第三舞台の空気をトークで再現した様なコメンタリーになっていて、これぞ「劇団としての第三舞台の歴史」の裏話になっていて、ファンとしては感動の、 そして色々考えさせられた副音声だった。
特に、劇団の運営であるとか、鴻上尚史をめぐる様々な人達との人間関係は、集団生活の中で生きる私達とも相通ずるものがある。
これは、第三舞台の全作品の一貫したテーマにもなっている「いかにして、日常を闘い抜いていくか」というメッセージをダイレクトに感じ取れたコメンタリーだった。

舞台の魅力が、ライヴにあることは言うまでもない。
でも、色々な環境で「生」に接する事の出来ないファンのために、映像メディアが台頭して来てくれるのは、地方にいるファンにとっては、大変有り難い事だ。
そして、映像にして残るのであれば、「生」では味わえない部分、作品検証や後日談、その時代と作品との関わりなど、後世に残しておく事も重要なのではないかと思わせてくれたボックスセットである。

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