
死後の世界。
前世や前々世の人生を、復習し、浄化するための空間。そこに現れる、男二人。
お話しはSFだが、不思議とリアル感がある前川ワールド。
いくつもの「人生」で出会い、関わりをもってきた二人が、空間に置いてある本に同時に触るとフラッシュバックして、当時(前世)の記憶が甦るという設定が面白い!!
舞台装置が変わるわけではないけれど、だからこそ観客の想像力にゆだねられ、なんといっても二人の演技力で、ぐいぐい作品世界に引き込んでいく。
様々な前世が短時間で展開していく中で親子だった前世のストーリーが秀逸。感情がうねる人間ドラマが浮かび上がります。
輪廻転生、人との縁、人生の意義など考えさせられる事はたくさんありますが、あざとくなく、重すぎない。
ケラケラ笑えて、ふとしたセリフにココロの奥をぎゅっと掴まれるような…、そんな作品です。


果てしなく広がり、繋がっている六角形の部屋。
それは蜂の巣のよう。
壁の本棚や床には、たくさんの本が置かれている。
そこへ入ってくる、ひとりの男(大杉漣)。
同時にもう一人、別の男(佐々木蔵之介)が現れる。
――君は誰なんだ。
――あなたは誰のつもりなんですか。
現れたばかりの男は自ら置かれている状況が理解できず、混乱している。
問答を繰り返しているうちに、偶然、一冊の本に同時に二人が触れる。
その瞬間、二人は前世にトリップしてしまう─。
六角形の部屋は、生と死の狭間にあり、書籍に書かれていることは、二人が共有する記憶らしい。
そこで過去の清算をし、新たな生に進む為、二人は人生の復習を始める。
時空を超えて、輪廻の世界に迷い込んだ二人の人生の意義、生きて行く意味を探る運命の旅。
彼らはそこで、希望を見い出すことができるか――。

東京:2010年12月18日(土)~2010年12月31日(金)/パルコ劇場
福岡:2011年1月5日(水)/キャナルシティ劇場
山梨:2011年1月7日(金)~2011年1月8日(土)/まつもと市民芸術館・実験劇場
新潟:2011年1月10日(月)/りゅーとぴあ劇場
石川:2011年1月12日(水)/本多の森ホール
大阪:2011年1月14日(金)~2011年1月16日(日)/シアター・ドラマシティ
PARCO PRESENTS Team申第4回公演
不思議な縁で結ばれた男二人の
時空を超えた旅の物語。
いま再び、DVD で生まれ変わる...