変わり映えしない日常に、いつも同じ面子。そしていつもと同じ場所、閉じられた「立派な部屋」。
誰もかれもうんざりしているのに、何故かここから出て行こうとしない人々。
しかしその日はちょっと様子が違う。
やたらとオペラに熱心な友人や、見知らぬ怪しい男、「落した物を思い出せ」と迫る謎の男などなど。いつもはいない人物が、許可もないのに勝手に「立派な部屋」に入り込んでくる。
しかも何やらそれぞれに繋がっている様子。絡み合う人間模様に、どんどん深まる謎が謎を呼び・・・。
練り上げられたセリフといくつもの伏線のため、観る人によって様々な見方が存在しえます。懐の深い脚本と演出ゆえ様々な解釈が許されている作品で、それだけにいつも新しい発見があり、何度もくり返し観たくなります。
同時進行で上演されているオペラ『パリアッチ』との関連は?
「落し物」はなんだったのか?
カメの意味とは?
果たしてこの閉じられた「立派な部屋」はなんだったのか?
全ての登場人物にワケがありそうで、全くないようにも思える。全てのセリフに意味があるようで、無意味かもしれない。
いくつもの謎が目の前にあって、答えはない―――
本作品の作・演出を手がけたのは、倉持 裕氏。
劇団「ペンギンプルペイルパイルズ」を主宰し、同劇団の公演『ワンマン・ショー』で第48回岸田國士戯曲賞(2004年)を受賞した経歴を持ちます。また、劇団公演のほか、本作品に先立つクリオネプロデュース第1弾『SLEEPLESS』第2弾『バット男』をはじめ、様々な作品に戯曲を提供しています。「物事を独自のシニカルな視点で切りとり、しっかりとしたストーリー展開を保ちながら、絶妙な台詞の応酬と間で観客を引きつける力を持つ。」という自身のプロフィールにあるとおり、本作品でもテンポよく話を展開させ、謎の多い話ながらも観客の視線を捉えて離しません。
本作品は、出演陣もバラエティに富んでいます。
ストーリーの中心となる歌手のヒモ役を演じる小林高鹿(以下出演者敬称略)は、同じく劇団「ペンギンプルペイルパイルズ」に所属。また劇団公演以外にもパルコ劇場『SHAKESPEARE'S
R&J』、ヴィレッヂプロデュース『真昼のビッチ』など幅広い作品に出演。
その他、瀬戸カトリーヌ・片桐 仁(ラーメンズ)・細見大輔(演劇集団キャラメルボックス)・伊達 暁(阿佐ヶ谷スパイダース)・ぼくもとさきこ(ペンギンプルペイルパイルズ)・郷本直也・野口かおる(双数姉妹)・玉置孝匡(ペンギンプルペイルパイルズ)・つまみ枝豆・こぐれ
修(劇団☆新感線)と、ジャンルを問わず、それぞれ個性が強く実力派の俳優が出演しています。
日本初、オペラとシチュエーションコメディが同時進行する舞台。
空間と言葉を独自のセンスで操る倉持 裕のフシギな世界が、「立派な部屋」でお待ちしています。