メンバー募集中!
新規登録する →ログインはこちら
イーオシバイドットコム
商品一覧 予告編 作品レビュー お買い物ガイド よくある質問 お問い合わせ
作品名で探す 出演者名で探す 劇団名で探す google
WWW を検索 E!oshibaiを検索(ページ内検索)


ちょっと聞きたい
あんなこと・
こんなことは、
当コンシェルジュまで

ご質問はこちらから

どのような興行にするかを企画・制作し、お芝居全体を支える『制作』というお仕事。
どのスタッフさんよりも早く、公演に向けて具体的に動き出さなくてはならない重要な担当でもあります。
でも観劇する側からは、一番お仕事の実態がつかめないのも事実。
そこで今回はその多岐に渡る制作さんの活躍ぶりを、前編・後編にて公開します!

制作のお仕事と一言で言っても、各劇団やプロデュース公演などの形態によりその進め方はさまざま。そこで今回の「お仕事拝見!!」では、長塚圭史さん主宰「阿佐ヶ谷スパイダース」の制作・伊藤達哉さんにスポットをあてさせていただきました。
 
「時代は変わっても物語だけは普遍である」という長塚氏の信念のもと、笑いやパフォーマンスだけにはよらない、あくまでも物語性にこだわった作風で一貫。親子関係や恋愛感情といった等身大の人間関係を、現実世界と虚構世界の中間ほどの世界で描く阿佐ヶ谷スパイダース。
前作『みつばち』では、全国6都市で12,800人の動員を記録するなど、現在小劇場界で、もっとも動向が注目されている演劇ユニットです。また公演スタイルはプロデュース形式をとっているため、きっと制作さんにはいろいろなよもやま話があるはず……。

 
長塚を初めて見たのは大学のクラスコンパでした。入学してすぐの頃ですね。
隣のテーブルで「ねぇねぇ君、演劇やってみない?」と、わりといけてる男子ばかりを誘っている彼をみて、マジで怪しい奴、と思いましたね。ただその真剣な眼差しと熱い口調に、私もいつしか「じゃあ、役者はとてもじゃないけどスタッフくらいなら いいかな」という心持にさせられていたのでした。
こうして立ち上がった劇団「笑うバラ」ですが、第二回公演から「制作」を担当していました。まだ学生劇団なので制作業務といっても稽古場確保だったり団体内の連絡係りだったりでしたが、バックラインを支えるというか、兵站を整えるというか、そ ういう類の仕事にすごく面白みを感じていたのは確かです。
今思うと、あの大学のクラスコンパで長塚の隣のテーブルに座ったことが、演劇制作 を仕事とする直接のきっかけだったのかも知れませんね。

それではさっそく、『阿佐スパ流・制作のススメ』をご紹介いたします。

いつぐらいの時期に、どのような規模で、どのような作品を公演するのかを企画するところから始まります。

阿佐ヶ谷スパイダースの公演企画は、基本的には作・演出の長塚と二人で相談しながら決めています。ただ、2年以上先の予定をある程度考えていかねばならず、どうしても制作的に先周りをして手をうっていかねばならないところも増えてきていますね。劇場の確保や地方公演の展開などは制作側から長塚に先手先手で働きかけるようにしています。
公演企画をゼロからいろいろと考えている時が、制作をしていて一番楽しい時かも知れませんね。

場の予約は、常に先行して動かなければならない大きな項目のひとつになります。先を見据えて規模を考えなくてはならず、とても大変。

前にも触れましたが、現在では長塚が作品内容を考え始めるずっと前に、劇場を決めていかなければならない状況です。公演形態にもよるのですが、本公演であればだいたい1年半から2年半先のスケジュールを決めていくことが必要です。
制作としては、中・長期的なビジョンを描くこと、そしてそのコンセンサスの統一を集団の中ではかることが、とても重要なことだと思っています。

企画や作品内容に従って、出演される役者さんや、舞台監督・照明さんなどの専門的スタッフさんに交渉をします。

キャスティング、スタッフィングともに基本的には長塚主導のもとに進めています。 ただ、こういう俳優がいたとかあのスタッフさんがいい、みたいな情報交換を頻繁にするように心掛けていますね。
最近では、長塚自身があまり公演を観る時間がとれなくなってきているので、今後は制作側からの提案の重要性がさらに増していくと思っています。

公演に必要な予算規模の算出、そして管理。事前に必要な分や、公演後に精算するものなどなど……考慮して組み立てます。

小劇場の演劇公演で、はたしてどのような予算を組むべきか。
阿佐ヶ谷スパイダースとしてはあるひとつのスタイルを見つけましたが、これは完全に企業秘密ですね(笑)。その団体がどのような芝居を創っていきたいのか、という姿勢はまだに予算組みに明確に現れまると思います。そう考えていくと、制作という仕事はあまり作品創りには関わらないイメージが強いのですが、実は最も作品創りに関与している、むしろせざるを得ないポジションなんですね、実は。

チケットの配券計画やプレイガイドへの販売委託、劇団での予約販売や発送など。 管理の方法は劇団によって確立されています。

マイクロソフトのデータベースソフト「Access」で独自のシステムのもと一括管理をしています。
顧客管理、DM発送から予約受付、チケット発送までこれひとつで一元管理できるので非常に重宝しています。

最も作品に対して効果的な宣伝方法や場所を検討して、各種印刷物の制作や雑誌・ラジオなどへのプレスに情報提供を行います。

貧弱な宣伝費しか持たない小劇場の制作にとって、広報活動が動員を支える生命線ともいえると思っていますね。ですので、あらゆる機会を利用してパブリシティ効果を高めることを狙っています。紙媒体への露出を増やすために制作部をあげて女性誌を研究したりしました。
いっぽうの宣伝活動でも、限られた低予算の中でより効果的なものをいろいろ探っているのですが、基本的には王道の公演チラシ、DMが主力ですね。あとは比較的低予算でも扱えるインターネットとラジオは宣伝媒体の核になってます。もっとも、一番効果的な宣伝は、これはもう明らかにお客さんの口コミなんですよね。

  さて、お芝居の公演ができるまでの制作業務はまだまだありますが、ここまでで前編は終了です。 次回後編は、実際にカタチができ始める、作品創りや稽古などについてお聞きしていきます。お楽しみに!
↑ページのトップへ